4月26日、アメリカ議会下院のBarney Frank氏議員(民主党)が、The Internet Gambling Regulation and Enforcement Act of 2007(インターネットギャンブル規制強化法、H.R. 2046)を提案しました。
Frank Introduces Internet Gambling Regulation and Enforcement Act of 2007
数週間前から、バーニー・フランク議員がインターネットギャンブル禁止法(UIGEA)を撤廃する法案を出すと噂されていました。
が、フタを開けてみると、The Internet Gambling Regulation and Enforcement Act of 2007の内容はUIGEAはそのままとして、その上でアメリカ政府が認定したオンラインカジノ運営者を例外として認めるというものでした。
ポーカープレイヤー連盟を始めとして、多くの関係者がこのフランク議員の新法案を歓迎しているようです。
法案の概要はこんな感じです。
- アメリカにいるプレイヤーを保護するためには新たな枠組みが必要。そのため、アメリカ政府の機関(Financial Crimes Enforcement Network=FinCEN)が、アメリカ人を対象に営業するオンラインギャンブル会社に毎年更新制の運営免許を発行することとする。
- 免許を受けるには、未成年の賭博、ギャンブル中毒、資金洗浄などに対して有効な防止システムがあることや、関係者に犯罪歴がないことを示す必要がある。
- 免許をうけた運営会社は、アメリカ政府に税と手数料を納入する。プレイヤーからも徴税できるような仕組みも必要とされる。
UIGEAのような完全禁止ではプレイヤーは地下に潜り結果的に国民を守れないからというのが大義名分のようです。実際それも今回の新法案の大きな動機でしょう。
税金云々については、ランドカジノでも運営者もプレイヤーも共に既に政府に納めていますから、これがオンラインでも適用されるだけと言えます。
が、本当の狙いはプレイヤー保護よりも徴税強化なのかもしれません。
アメリカの議会は民主党が優位な状況になっていますから、フランク議員のこの法案The Internet Gambling Regulation and Enforcement Act of 2007が真剣に取り上げられるような気がします。
これが実現すれば、干上がりつつある一部オンラインカジノも息を吹き返すでしょうか?
または、MSNやGoogleやYahooがオンラインカジノに進出して、業界地図はすっかり塗り替えられるのでしょうか?
海の向こうの話ではありますが、昨年10月以降のオンラインカジノ界の変化を振り返ると、今回の法案も日本を含めて世界的に大きな影響を持ちそうです。
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【速報】大統領署名で禁止法案が成立 (2006年10月14日)
追記 (4月28日)
日本のメディアでも紹介されています。
米下院議員、米国内でのオンライン賭博を合法化する法案を提出 (japan.internet.com)