ギャンブルに人生を賭ける人々(その3) 「10万ドルの胸を持つ男」

ブライアン・ゼンビック
当時35歳、ラスベガスをベースにブラックジャックのセミプロのギャンブラーとして活躍していたブライアン・ゼンビックは、仲間にはめられて株で大損してしまいます。半ばやけになった彼は以前から暖めていた賭けのアイデアをギャンブル仲間に打ち明けます。
「豊胸手術を受けて1年キープできたらいくら払う?」
普通の人にいきなりそんな突拍子もないことを言われても誰も真に受けないでしょうが、ブライアンの場合は違いました。
もともと、「トイレで1ヶ月すごせたら数万ドル」、「夜のセントラルパークにて、足に2万ドルをテープで止めて1晩を無事にすごせたら残った金額がもらえる」などのクレイジーベットで有名だったのです。
彼のギャンブラー仲間は「豊胸手術を受けて1年間キープできたら、10万ドル支払う」ことを快諾。
ここに賭けが成立したのでした。
豊胸手術を受けたのは1996年の秋。手術代金の$45000を払いたくなかった彼は、担当の医師に「バックギャモンで勝負して、オレが勝ったら手術代を無しにしてくれよ。」と提案。
・・・数時間の勝負の後で無料の手術を無事に終え、38Cのサイズを手に入れたのでした。
その後は何のトラブルも起きないどころか、約束の1年が過ぎるころには有名人になってしまいます。無事に勝利金を受け取った後は時折テレビ番組のゲストとして登場しています。確認できる限りでは2005年までの9年間、その豊かな胸をキープしたようです。
2009年の現在、オンラインポーカーやマジシャンの仕事をのんびりしながら、娘と平和に暮らしているようで、若いころのような無茶な賭けからは足を洗ったようです。