日本でオンラインカジノはNG? 禁止国リストに

ボーナス乱用が原因でStan Jamesから日本のプレイヤーが締め出されているという記事を書いたばかりですが、今度は別の理由です。
ちょっと前にCantor Casino(カンターカジノ)というオンラインカジノがオープンしました。
このCantor Casinoは、Cantor Fitzgerald Group(カンターフィッツジェラルドグループ)という半世紀以上の実績をもつ金融・証券サービス企業が運営しています。同社は9/11のテロの時に社員の半数を失ったことと、それに対する補償が手厚かったことでも知られています。
今回、そのような金融関係の大手企業が初めてオンラインギャンブルに進出したということで、話題をよんでいます。
マルタのライセンスで、カジノのソフトウェアはCantor Gamingのものです。
で、そのカンターカジノですがアメリカからの登録を禁止しているのは当然ですが、日本からの登録も残念ながら受け付けていません。以下は登録対象外国のリストです。

United States of America, Australia, Belarus, Bosnia and Herzegovina, Canada, China, Croatia, Cuba, Czech Republic, Estonia, France, Germany, Hong Kong, India, Indonesia, Iran, Iraq, Israel, Japan, Latvia, Lithuania, Macau, Montenegro, Netherlands, Nigeria, Romania, Russian Federation, Serbia, South Korea, Sudan, Turkey, Ukraine, Virgin Islands (US).

これを見ると、明らかにボーナス乱用とは関係ありません。
むしろ、アメリカ、フランス、ドイツ、オランダなどオンラインカジノを禁止する法律がある国のリストになっています。
その中に日本も入っているということになります。
もしかしたら、Betfairのように大株主に日本の企業が入っている関係で除外している可能性もありますが、今回はどうもそうではなさそうです。
最近ヴァージンカジノがドイツから撤退したり、大手企業グループが経営するオンラインカジノでは各国の法律事情に敏感になっています。
その意味では、今回日本が対象外リストに入れられたことは、カンター・フィッツジェラルドが調査によって「日本は法的に危ない」と判断したことを示している可能性があります。
このような動きが今後広がるのかどうか、注目です。
追記(5月13日)
本件についてCantor Casinoに問い合わせをしたところ、以下のような内容の回答がありました。
「当社の法務部門は、日本においてインターネットギャンブルに参加することまたはインターネットギャンブルを営業することは違法であるとの見解です。もし法律に曖昧な点、不明確な点がある場合は、当社としては常に安全サイドのアプローチをとっております。」
ということで、やはりボーナス乱用ではなく、法律面での考慮によるものでした。政府の許認可が大いに関わる金融関係企業なので、そうした保守的な姿勢をとるのは当然かもしれません。
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