良いライセンス元、悪いライセンス元

オンラインカジノはいろいろな国からライセンスを受けて営業しています。ジブラルタル、マン島、マルタ、アンティグア、Kahnawakeなどが代表的なライセンス元でしょうか。
発行基準が厳しいマン島のライセンスもありますが、逆に少額を支払えば誰にでも発行してくれるコスタリカのようなライセンス元もあります。
さて、どのライセンスが良くて、どのライセンスがダメなのか、どう判断すればいいのでしょうか?
実は、イギリス政府が代わりに判定してくれています。
正確にはライセンス元の格付けをしているわけではありません。が、今回、「このライセンスを受けているオンラインカジノならイギリス国内で広告活動をしてもいいですよ」というリストを発表しました。
One thousand gambling websites face advertising ban (DCMSのサイト)
このリストを発表したのは、イギリスのDCMS(The Department of Culture, Media and Sport、文化・メディア・スポーツ省)です。
現在のところこうなっています。(9月1日から適用)

広告活動OK: マン島(Isle of Man)、アルダーニー(Alderney)およびEEAの国々(EUのすべて、アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー。ジブラルタルやマルタが含まれる)
許可申請却下済み: アレクサンダー(Alexander、カナダ内)、オランダ領アンティルのキュラソー(Netherlands Antilles Curaçao)、タスマニア(Tasmania)
現在審査中: アンティグア (Antigua)、Kahnawake (カナダ内)
未申請: コスタリカ(Costa Rica)、ベリーゼ(Belize)等

申請していない国のライセンスを受けているオンラインカジノは、当然ながら9月1日以降はイギリスでの広告が禁止されます。違反すると禁固刑もあるようです。
判定基準はこんな感じです。

  • 未成年や弱者を保護するための仕組みがあるかどうか
  • 犯罪者の関与を絶つ仕組みがあるかどうか
  • ゲームが公正さを確保する仕組みがあるかどうか
  • 法令遵守をさせる仕組みがあるかどうか
  • カジノ運営者が資金洗浄に関与しておらず更に財務的に問題ないことを確認する仕組みがあるかどうか

こう並べてみると当たり前で、これらが守られていないとプレイヤーが被害を受けやすいことは明らかです。
ということは、これは広告活動を対象にした審査ですが、プレイヤーにとって安全なライセンス元をイギリス政府が事実上判定しているということになります。
そして、申請を却下することで、各ライセンス元に上記のようなプレイヤー保護策の改善を促すことになります。
このようなイギリスのアプローチは、アメリカの禁止法とは全く異なり、結果的に世界のプレイヤーに貢献することになっています。
ちなみに、却下されたキュラソーからライセンスを受けているインターカジノは、EEA内のマルタから今月中にライセンスを受ける予定とのことで、9月からの規制に間に合うはずだということです。
同じように、今後はまともなところはEU内やマン島に移るカジノが続出しそうです。まずは、マイクロゲーミングのオンラインカジノの多いKahnawakeとプレイテックのカジノが多いアンティグアがOKになるのかどうかに注目です。



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