以前競馬に夢中になっていた頃に競馬雑誌等でよく名前を見た人の一人に植島啓司という学者さんがいます。
当時は、たかが競馬を相手に何を小難しいことを書いているんだかと思っていたのですが、その植島啓司氏の最新刊が『賭ける魂』です。
ギャンブルを哲学するという感じの新書ですが、その内容はこんなところに簡単に紹介してあります。読売新聞にも書評が載っていました(ここ)。
私自身は必要以上に理屈っぽいものや露悪的なものは好きではないので、途中で放り投げてしまいました。
どんな古典を引用したところで、しょせん賭博中毒はただの賭博中毒であり、脳内のアドレナリンの作用プラスアルファ程度に他ならないのではないかと反論もしたくなります。過剰な意味づけなど、ギャンブラーには必要ないのではとも思います。
競馬をしていたころによく読んでいた寺山修司の方が、変に自己正当化したり説明しすぎたり説教くさくなることもなくて、好きだったなと感じました。
『賭ける魂』