3週間の夏休みを経て、いよいよF1がふたたびヨーロッパへと帰ってきます。
今回の舞台はベルギー、スパ・フランコルシャンサーキット。
モナコや鈴鹿と並び、多くのドライバーに愛されているこのサーキットの、最大の特徴は、なんと言ってもアクセルを踏み込み続けられるかどうかが試される「オー・ルージュ」でしょう。ドライバーから見るとまるで壁のように立ちはだかり先が見えないこの「オー・ルージュ」は、度胸試しの舞台として有名です。また、オー・ルージュを越えると、すぐに「ラディオン」コーナー、「ケメル」ストレートが現れるため、「オー・ルージュ」をどう走りきるかは、オーバーテイクの重要なポイントともなっています。
そして、もうひとつ。スパと言えば、忘れてならないのが「天候の不安定さ」。
元々山の中にあるため天気が変わりやすく、雨のレースになることもしばしば。しかも、全長が長いゆえに、部分的に土砂降り、別の場所は晴れている、などといった状況も起こりやすいのが、スパの特徴なのです。
つまり、ここで勝てるのは、「オー・ルージュ」を踏み込む勇気を持ち、かつ天候に合わせたドライビングができるドライバーになるわけです。
では、現在のF1で誰がその位置に一番近いのか。チームごとに考えてみることにしましょう。
まず、レッドブルです。
彼らの今年のピットや戦略には定評があり、ミスがあまりありません。
また、ドライバーもマシンの実力を十分に発揮しています。
ただ、ここ数戦、他のチームのバージョンアップが成功していることもあり、苦戦しているのは事実です。
夏休み後にはたして前半の勢いが取り戻せるかどうか。
すべてはトップドライバー、ベッテルの腕にかかっていると言っていいでしょう。
次に、ここ数戦で結果を残してきているマクラーレン。
車自体はレッドブルに対抗できるほどに完成しつつありますが、今年は戦略面でやや粗いところが目立ちます。
特にハミルトンはタイヤに厳しい走りをすることが多いため、上手くいかないと一気に落ちていく傾向にあると言えるでしょう。
逆にバトンはタイヤの持たせ方が上手なので、荒れたレースになると必ず上位に食い込んできます。
ハンガリー、ドイツ、とチームは連勝していますので、勢いは十分です。
今年、何かと苦戦を強いられているフェラーリですが、バージョンアップは成功しているようで、車の完成度も高まってきています。
気になるのはタイヤがなかなか暖まらないという車の特性。
このために前戦のハンガリーGPでは痛い目を見ました。
スパもどちらかと言えば、地面の温度が低いサーキットなので、この部分はどうしても気になります。
また、セカンドドライバーであるマッサの調子がなかなか上がってこないのも不安材料のひとつでしょう。
ほか、表彰台争いに絡んでくるとすれば、メルセデス、ルノー、ザウバー辺りのチームですが、いかんせん、上位3チームとの差は歴然としているので、ここでは考えないものとします。
それでは、いつもの表を見てみましょう。
ドライバー |
ドライビング |
ピット戦略 | 勢い | 運 |
総合計 | オッズ |
ベッテル(レッドブル) | 4 | 4 | 3 | 3 | 14 | 2.87 |
ウェーバー(レッドブル) | 3 | 4 | 3 | 3 | 13 | 7.50 |
アロンソ(フェラーリ) | 5 | 4 | 4 | 4 | 17 | 4.33 |
マッサ(フェラーリ) | 3 | 3 | 3 | 3 | 12 | 34.00 |
ハミルトン(マクラーレン) | 4 | 4 | 4 | 4 | 16 | 4.00 |
バトン(マクラーレン) | 4 | 4 | 4 | 4 | 16 | 7.50 |
シューマッハ(メルセデス) | 3 | 3 | 2 | 2 | 10 | 151.00 |
ニコ・ロズベルグ(メルセデス) | 4 | 4 | 3 | 3 | 14 | 101.00 |
小林可夢偉(ザウバー) | 4 | 4 | 3 | 3 | 14 | 501.00 |
(オッズはウィリアムヒル8月23日現在のものです)
先に挙げたチームの状況と、ドライバーの状態とを鑑みると、ハミルトン、バトンのマクラーレン勢、レッドブルのベッテル辺りが有利と言えます。
しかし、今回注目したいのはフェラーリのアロンソです。
じつは今年のフェラーリは前評判が悪いレースほど、いい結果を残してきています。
加えて、フェラーリのマシンの開発スピードは半端ではありません。
この三週間の間に何かが変わっていることは十分に考えられます。
(ただし、マッサはまだ本調子でないので除きます)
今回、タイヤの熱の入り方で不利と言われるフェラーリですが、何かを見せてくれるに違いありません。
その上での表彰台予想は以下の通りです。
1位 アロンソ
2位 ハミルトン
3位 ウェーバー
ここ数戦、苦戦を強いられているベッテルはもうしばらく低迷が続くような気がします。
逆に、ここでポイントを重ねていかないと総合優勝争いから脱落してしまうアロンソとハミルトンは、きっちり結果を残してくることでしょう。
そうでなく、もしベッテルが圧倒的な速さで優勝を飾ってしまうようなら、今年のF1のチャンピオンはほぼベッテルで確定になると思われます。
そして、今回はもうひとつの表彰台予想を。
これは雨が降って荒れたレースになった場合です。
1位 バトン
2位 小林可夢偉
3位 ウェーバー
荒れたレースになれば有利なのはバトンです。
彼ほど雨のレースに強いドライバーはいません。
また、ザウバーの小林が表彰台争いに絡めるとしたら、雨のレースをおいて他にはないと思います。
スパは新人が優勝をさらうこともあり得るコース。荒れ場上等の勢いで、願いを込めつつ、彼を2位と予想します。
ウェーバーも雨のレースをきっちりこなしてくるタイプなので3位には入ってくると考えました。
いよいよ中盤戦も残りわずか、熱いアジア連戦を前に注目のベルギーGP。
開催は今週末、8月28日 (日)です。
今年のスパを制するのははたして誰なのか。いまからレースが楽しみです。
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